喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.07.28

東京に来ると原宿と表参道には必ず足を運んで安い服とタリーズのコーヒーを飲む。もうそういう習慣になってきた。雨の降る東京は湿気で肌がべたついてボディシートが何枚もそれを拭っては役目を終えた。宿を貸してくれる高校時代の友人と神保町で会って、中…

2016.07.26

朝6時から駅のホームでは何かに憤っている老人の怒号が飛んでいて、活気のある町であることは明らかであるなと思った。5年ぶりに来た横浜は空が澱んでいて、電車の料金表を見たら真っ先に飛び込んできたのは山手線の緑の円だったので、東京都内の知らない駅…

2016.07.25

ちょっと日記を書くことを忘れている間に、ひぐらしが鳴き出して、世界的なポケモンの乱獲が始まって、今僕は久しぶりに電車に乗っている。前も京都へ旅立つ前に日記を書いた気がする。電車からぽつりぽつりと駅に降り立つ高校生の夏服が目に眩しかった。い…

2016.07.06

太陽に熱されたアスファルトと雨によって冷やされた大気が混ざり合って、人の吐息にも似た温度の風が肌を撫でた。梅雨らしいといえば梅雨らしい、じっとりとした雨が降る。雨の上がる翌日は、夜分に溜め込んだ水分の蒸発でやはりじっとりとした風が吹く。近…

2016.06.23

夢の中で僕は懐かしのヒットパレードを不特定多数の人々と幾度も大合唱していて、そんなアホのような活動で誰かを救おうとしていて、夢から覚めると実体のない充実感だけが胸の内に残った。ここ一週間ほど好きな人に贈るプレゼントの内容についてあれこれと…

2016.06.13

遮光カーテンは9時を過ぎても部屋に日光を入れることを許さずそこに居て、寝転んだまま携帯を見たらみんなが雨の話をしていた。今日は雨なのか、ここは雨なのか、それとも遠い場所の話か、と思ってカーテンを開いて、そこでようやく外が雨に濡れていることを…

2016.06.05

横隔膜、という単語が日常の中でふと出てきた時に、それが体のどこにあるものなのかが思い出せずにインターネットで調べるなどした。人間は取り入れて出す以外は内容物がどうなっているかわからない、マジックボックスに脚が生えたような生き物だから、いち…

2016.06.04

数年経って仕事が変わるとか、住む所が変わるとか、学生だった頃は結構大事のような気がしていたけど、今身の回りの人々(自分も含めて)の現状を見るとそんな事は普通にコロコロ移り変わっていて、そういうものなのだなと認識を改めているところ。結婚だとか…

2016.05.29

京都に行ったことについて長い長い文章を書いていたんですが、日を幾日か跨ぐと熱が冷めるのはどんなことでも同じで、今はそれら全てを削除してまた新しく文字を紡いでいます。思い出を辿るのにモノに頼ったことがないな、と部屋の隅で埃を被っていた中学生…

2016.05.18

4月の時の流れるスピードの遅さはガチ、という話と最近忙しいながらも写真を撮る機会に恵まれててやったね!という話をしたかった。まず前者から。ご覧のように、ブログの更新がすっかり落ち着いてしまっている。前職の頃のように勤務中にも日記が書けちゃう…

2016.05.16

PS4を格安に買うには3日間ある期間のうち朝9時に店頭に並びジャンケン大会に勝利しないと購入出来ないという条件があったので諦めました。環境が変わればつるむ人間の顔は当然変わっていく訳で、最近は馴染みのバーに通わない代わりに大学の後輩とより仲良く…

2016.05.03

桜が散る頃、地元ではさくらんぼの木が花をつけるのでそれが咲き誇る様を見るのが楽しみなんだという話をもう少し前にしたかったんだけど、今朝車で走り抜けた近所のさくらんぼ畑は白い花よりも緑の色が多かった気がする。世は長期休暇だというのに風が強か…

2016.05.01

4月は半ばあたりからあまり日記をつけていなかったように思う。日々何かしらやる事ができてしまったので、下手したら前職+1人暮らしの時の方が余暇が(日記をひとつ書けるような無駄な隙間が)多かったのかもしれない。残業は許容範囲だし、ちゃんと休憩も取…

2016.04.20

久しぶりに実家で料理を任されてキッチンに立った時、火元の換気扇のスイッチが結構高い位置にある事に気付いた。今だに前住んでいた部屋の感覚が体に残っているようで、そんなスイッチの位置ひとつを取っても体が戸惑うことがあるなんて、それも小学生の頃…

2016.04,18

桜の蕾が膨らんで、開き、風に散っていくまでが前の日記から今までの時間で展開されていったので、時が経つのは早いものだと他人事のような気持ちでそんな桜を見ていた。最近は仕事を覚えては実践を繰り返す日々で、ミスなく仕事がこなせるか戦々恐々としな…

2016.04.06

人や場所、機会とどうやって巡り会うかというのは自分が思うように創出できる場合の方が実は少なくて、大抵は偶発的な状況や心境のままで邂逅することが多い。初めて顔を合わせたのに妙に馬が合って話が弾んだ知らない人や、たまたま通りがかって思わず足を…

2016.04.03

最近日記を書いててまた小難しいことや大それた結論を持ち出すことが増えたように自覚しているけれど、その発端は日常の中の些細でどうでもいい部分から芽を出している話なのだということを書いておきたかった。言葉を重ねる毎に、僕は普通の青年であること…

2016.03.31

クローゼットが衣服で溢れ返っていた。働き続ける日々を思えば私服を着る機会の方が少ないはずなのに、今だにその数は増え続けている。着なくなった服は売ればよい、という手段が採れるようになってからは、新陳代謝が促進した。そのひとつひとつを引きずり…

2016.03.30-2

コートを着るのをやめて外に出てみれば、気温こそ心地よくも一撃でアレルギーを引き起こす花粉を含んだ春風に目をやられた。効き目が出るのが遅い鼻炎薬の効果を待つ間に溢れ出す鼻水をティッシュで拭う。ゴミ箱には大量に積み重なった白い山。どんなに飾り…

2016.03.30

借りていた家を引き払った。何もかもを取り払った空間を前にして首をもたげてきたのは、入居時の、前の住人が汚したままの部屋の記憶だった。あれは物件の下見の時だった。その時よりは綺麗にして部屋を出ることができた、と妙な達成感。それだけだった。も…

午後1時の憂鬱

細かくなった野菜くずを茹でて、インスタントの塩ラーメンと一緒に食べた。砂の色を想起させる濁ったスープは平日昼間そのもののような味がした。テレビでは浅黒い肌の司会者が関西弁で何かをわめき立てているが、ぼんやりとした頭には情報が入ってこない。…

2016.03.21

今日は前の日記に書いた後輩たちの卒業式だそうだ。自分が卒業した日のことは今でも思い出せる。楽しい夜だった。学友たちとの別れと旅立ちの日を彼らにも楽しんで過ごしてもらいたい。一方僕はというと、父と共に仙台へ向かう車の中にいた。地元から片道1時…

2016.03.18

うだうだ言いつつ病院に行ったら帯状疱疹とかいう神経に沿って腫れものができる怪我?病気?のようなものにかかっていたことが分かって、あれよあれよという間に消毒をされ薬を出され4人の野口英世が財布から旅立っていった。要は自覚していた以上に疲れてい…

2016.03.16

前回はいきなりゴリラになってすいませんでした。東京から帰ってきてから右の肋骨のあたりが痛くて、疲れているからだとか、湿布貼って寝ればいいかとか、適当にやり過ごそうとしていたら痛みが引かぬまま3日目を迎えました。内科かな?とりあえず内科行けば…

2016.03.15

震災のことについて少しでも考えてみようかと思ったけれど、件の時間が近付いた駅の改札口はいつもと変わらず人が縦横無尽に行き来していて、結局感傷的な理由は後からついてくるもので現実には手足を動かして目の前の事と向き合うことが一番のリアルだなと…

2016.03.13

曜日の感覚がなくなってきたのは長期休暇ぶりで、今も長期休暇の只中にいるのだからそれはそうだろうと思いながら日々が流れていく。車も買ったし通帳の中の数字が急に頼りなくなってきたので慎ましく生きようと思った。思ったので、もやしをふた袋買って野…

2016.03.07

色々取り掛かると言ったので、早速車と家について取り掛かってきた。結論、車は買った。家は諦めた。ここ2年くらいでそれなりに貯まった貯金が半分なくなった代わりに、新古車のワゴンRが再来週くらいに納車される。維持費やこれからかかる諸々のお金のこと…

2016.03.05

仙台駅から南へ走る電車に乗って、車窓から流れていく街並みを見ていた。来週末は東京に行くんだけど、東京とよく似た景色だな、と思った。線路、マンション、遠くの鉄塔、ガラクタみたいなラブホテル、電線、路地裏、人。なにが違うんだろう、と考えて、す…

2016.02.28

久しぶりに眠れなくなった。最近契約を再開したhuluでフラッシュ(海外ドラマ)を見続けるのが近頃の日課で、それを見ながらベッドの上で意識がなくなり、目が覚めたら時計は深夜1時を指していた。まぶたが閉まる前に洗濯機が仕事を終えてそのままになって…

2016.02.27

使う携帯電話が平たい板に形を変えて5年目くらいになるけれど、とうとうその画面にヒビが入った。初めてのことだった。僕は何度も地面にぽろりと電話を落とすことがあって、でもその都度カバーやフィルムが守ってくれていた。画面から落ちたって、角から落ち…