喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2015.07.24

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7月に入るや否や岩手県に毎週飛ばされる出張の日々で、帰ってきた仙台では蝉の数が増えていた。眠気が目の上のシャッターを下ろしたがるのは連勤が続いているからで、家に帰ったらベッドの上で気が済むまでゴロゴロしてやるつもりだ。出張生活のおかげで生鮮食品を食べることができる時間が限られていて、冷蔵庫の中に放っておいた野菜は次々と変わり果てた姿で発見された。今まで米は冷蔵さえしたら劣化はさほどないだろうと思っていたのにそれも裏切られて、次々と食べ物をビニール袋に移す作業をして、堪忍なぁ、堪忍なぁ、と念仏のように唱えた。食べ物として容器に詰められている時点で命なんてなくて、でも食料なら食料でその役目を果たしてやれなかったことが悔やまれて、とりあえず出張期間中は手の込んだ料理を放棄することにした。去年のこの時期に牛すじを煮込んだカレーを腐らせたことをまだ覚えているよ。そんな生活と食材たちを弔うために(無論こじつけの理由である)島村楽器カホンを買ってきた。はじめに4000円の膝上で叩けるミニサイズのおもちゃのようなカホンを手に入れて、よく行くバーに置いてある実物を叩いて、ギターボーカルとセッションしたら、その勢いで翌日購入した。安いなりにいい音が出る真っ赤なカホンで、もちろんマンションの一室でバカスカ鳴らせる訳もないのは知ってるけども、楽器を持ってる人はみんなそうだろと開き直った。指でつつくだけでいい音が出るので、楽器がろくにできない人間には嬉しい。しばらくはこれで心を豊かにしていこう。