喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.01.02

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大晦日の朝だというのに盛大に寝違えて背中が死んだ。帰省するために家を出る。北に進めば進むほど積雪の厚みが増していて、暖冬をもってしてもこの土地の気候は変わらないのだということを車窓から知った。山を抜け海辺(秋田の実家は10分くらい歩けば海が見える)までくると雪の代わりに荒々しい北風が全身にぶつかってくるのが例年の常であったはずなのに、珍しく今年の海は穏やかだった。
大晦日と元日に2年ぶりに祖父母や叔母の顔を見て回る。みな一様に老けており、これが高齢化か、とぼんやり思った。認知症が心配されていた祖父母は80を過ぎたが伝え聞いた話よりもずっとまともな様子だったので安心した。母方の祖母も鬱のようだと心配されていたが、叔母の家で飼われている1歳2ヶ月のミニチュアダックスと嬉しそうに遊んでいたので大丈夫そうだった。我が家の系譜は皆穏やかな性格を持ち、穏やかな生活の中で生死を一貫する。平和だ。この血が自分の中にも確かに流れているのを感じたので、帰省の目的は達せられたように思う。
そして今は仙台に戻る車の中でこれを書いている。車のハンドルを握る父親はヨドバシカメラの初売りを狙い、助手席の母は最近搭載されたカーナビの操作に四苦八苦している。どこを取っても平和だ。こんな生活は若者には刺激が足りないだろうから、兄は就職後海外を転々としていて現在は上海で働いている。恋人も海外勤めだそうだ。自分はどうだか。でもここまでは自分のリズムを保ったまま生きれていると思っているので、これからも自分を信じて生きていていいんだな、と思う。なんの総括なのか分からないけれど、年始だしそれもいいでしょう。また今年もよろしくお願い致します。