喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.01.05

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生活環境を移してからというもの、美容室の予約はインターネットでとるようになった。普段行く美容室を覗いたら年末年始の休暇の設定を適当に設定したのか、1月全日休業になっててふざけんなと思いつつ、別の新しい美容室の予約を入れた。予約がなぜか午後9時からしか空いてなくて、シティライフやな~~と思いながらコートを着て外に出る。風が強く吹いていくが、故郷の風より寒くない。春の匂いにも似た季節の匂いを感じてそわそわした。なんでこんなに早く春の匂いが、と思って、ふと故郷を思い出し、雪があるかないかの違いなんじゃないかと考えた。土や草木を雪が埋めて、刺すような冷気が空気を支配すると、匂いなんてわからなくなる。今まで冬は無臭の季節だと信じて育ってきたが、本当はそうではなかったらしい。20数年、故郷の寒さにすっかり騙されていたようだ。でもあの背筋が伸びるようなきりりとした空気も嫌いじゃない。生まれ育った環境にはいつでも視界の奥に雪を被った山脈が見えて、その風景が安心するな、とこの前の帰省で再認識した。要は、自然が好きなんだろう。都会の生活は便利でいいけど、利便性は体に染み込んではいかないからね。自然を血肉に換えるなんて生き物らしくていいと思います。そんな生きる上での感覚は身に沁みて忘れないくせに、うんざりするような小手先の習慣は少し間を空けたら嘘みたいに勝手を忘れてしまって、慌てて袖を通したスーツは上下の色が合っていなかった。仕事、初めちゃいました。