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喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.01.18

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窓の外は灰色に薄くぼんやりと光っていて、起き抜けに電源を入れたテレビはずっと全国各地の降雪の状況を報告していた。何度も何度も言うものだから擦りガラスの向こう側をわざわざ確かめる気力は失せてしまった。それ以前に、どうせ雪が積もっていると知れば家を出るになるのが億劫になるのは目に見えていた。作り置きして今朝中身を継ぎ足した鶏肉のトマト煮込みを食べて、家を出れば案の定の結果で、雪を踏みしめて5歩ぐらいで靴の中に雪が入り込んだ。街路樹は雪を載せて白い葉を茂らせているように見えて、なんだか微笑ましかった。朝方の駅では電車の遅延を心配したが、電車は大きく遅れることなく目的地へと進んだ。事務所に一人でいる時間があったので、その間に転職の為の履歴書を書いた。自分の中にある引き出しから出せるものを整理していく作業は楽しかった。まず紙に「Why?」と書きなぐり、その下に志望動機を構成するキーワードを3つほど配置する。そこから枝を伸ばして、その要素に広がりやストーリーを持たせる。ある程度書いたら「Question」と書き、想定されるであろう質問、例えば転職のきっかけだとか現職についてだとか、そういったことを自問自答する。動機のキーワードとも結びつけば、より説得力が増す。そういう作業だ。学生の頃は履歴書が今後の人生を左右するのだと歯を食いしばりながら書いた記憶がある。覚悟は今も変わらないが、あの時よりは余裕がある。面接も当日は緊張するのかもしれないが、今度はこちらも社会人だ。どんな話が交わされるのかが却って楽しみに思える。やはり余裕がある。採用されると決まった訳ではないのに根拠のないこの余裕は、たぶん、慢心から来ている。「自分なら大丈夫」と思い込んでいるのだ。本来そう思い込むことは良しとされるものだと思うけど、慢心という言葉一つで愚かしげに見える。大きなショートケーキ(この言葉には矛盾がある)に小さな羽虫が突入すればすべて台無しになるような。ひとりが強い言葉で否定をすると全体の空気が淀むような。なんの話だっけ。でも、ヤケだとか慢心だとかそういった勢いを借りることによって、ここまでダラダラ働いてきた自分が変わるチャンスを作り出す所まで走ってこれたのだから、もう少しだけその力を借りていきます。そんな訳で、明日面接です。