喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.01.29

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雪が溶けると、雪が閉じ込めていた空気中の砂埃たちが地上に取り残され、アスファルトの上がかさついて見える。昨日はやや暖かい風が吹いて、その砂埃の匂いも相俟って、春が来たようだった。仕事中に道を歩いて線路の近くまで来て、通り過ぎた電車の匂いと混じり合った時、よく知っている匂いだなと思って記憶を探る。東京の匂いだ。理由や時間は様々だけど今まで何故か春先に東京に行くことが多くて、その度にこういう匂いに出くわしていた。東京の空気には電車の匂いと人の匂いと、あと意外にも季節の匂いがちゃんとある。共通して言えることは、春の匂いは心を落ち着かなくさせること。咲いてもいない桜の花が脳裏に浮かび、鶯が舞う。典型的な日本人の発想だし安直なイメージなのだが、何だか楽しいことが起こりそうな気分になる。本当に単純だ。愚直と言ってもいい。そういやこの前録画していた番組で聴いたさだまさしの歌で生まれて初めて泣いた。自分でもいやいや嘘だろと戸惑ってしまって、涙がこぼれた途端一人で笑ってしまった。情緒が不安定だとか精神が駄目になってしまっただとか、そんなことはない(涙の話で言えば、最近はバケモノの子で1回、おそ松さんで2回泣いた)。ただ最近思うのは、社会に出て小難しいことに触れれば触れるほど、単純であったり純粋であったり、純度の高いものに惹かれやすくなったということ。難しいことを考えることを辞めた訳じゃない。でも、シンプルなものの方が強く光って見える。奇をてらわず、まっすぐであること。そういうものを望んだり羨むだけだったのが今までの自分だったのだけれど、この前の日記にも書いたように最近とても行動がアクティブになってきているので、この勢いを借りていろんなものを手にしていきたい。「より良く遠慮なく生きる」という言葉を最近聞いたが、そう、何よりも自分の幸せの為にいろんな選択肢を掴むのだ。その結果で人に幸せを与えられるなら儲けもの。こんな風に前向きにものを考えていられるのは、心の中に春の風が吹いているからなのかもしれない。勢いと言えば、この前話した面接が無事通って来週が最終の面接なので、頑張ってきます。