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喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2016.11.28

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冬の風は肉を透過して芯を冷やす。気付けば12月も間近で、雪こそ降らないものの、目に映る全てのものはどんどん冷えていった。冬タイヤを買って車に履かせて、ワイパーを取り替えて、部屋にストーブを運んだ。朝には近所の畑に霜が降りていて、朝日が照らす時には宝石のように光を反射した。車で畑道の傍を走ったとき、そういう風景のあるこの季節はなんと素晴らしいんだろう、と感慨に浸った。枯葉が草原を彩り、林檎畑が一面に広がるこの景色は、きっとここだけのものなのだろうと思った。先日、関東で降雪があって、ぼた雪からみぞれ混じりのものまで、いろんな形の氷が落ちてきたと聞いた。動画で埼玉の地を大粒の雪が埋め尽くしている景色を見た時に、あぁ、僕の知らない冬の景色がきっと人の数だけあるのだろうな、と、当たり前のことを考えた。僕は僕の知る冬の景色をみんなに見せたいと思うし、みんなの見る冬の景色のことを知りたいとも思った。それからすぐに趣味が写真を撮ることであることを思い出した。 また近日中に写真を撮りに出かけよう。

久しぶりに走ったら右膝に違和感を感じて、痛みに変わり、やがて両足の裏に痛みがきて、ついに走れなくなった。こんな痛み方は初めてで、最後は銃で撃たれたかのような足取りで歩いて帰った。筋肉が衰えてしまったのか、単に足を庇って走った結果痛めてしまったのかわからないけれど、歩いたり走ったりできなくなるというのは日常生活においてかなりの負担であった。杖か車椅子が欲しいと初めて考えた。小学生の頃、バリアフリーについての学習で老人や体の不自由な人の体の動きを体験するような授業があったことを思い出した。軍手を2重に嵌めて細かい作業をするとか、実際に車椅子に乗ってみるような内容で、今自分は足腰を痛めて歩くのもままならない高齢者の疑似体験をしている、と思うことにした。なんとも不自由だった。腰から上は元気であることが殊更に気を滅入らせた。気持ちが走れ!と号令を送っても、足は全然動いてくれないし、持ち上げた脚にかかる重力がとてつもなく増えているような気がした。両足の裏に車輪がついていたら楽になるだろうか、とも思ったが、それをコントロールする筋肉すらも傷んでいる今、快適に動ける自身がなかった。車椅子は幅を取るし段差に弱いから、もっとスマートな形のものが発明されて欲しいと思う。