喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2019.05.18

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元号を盾にしたセールスにいい加減うんざりしてきたところで世間はゴールデンウィークに突入し、それも明けた。ビジネスの上では西暦への統一が叫ばれていることはおそらくどこの机の上でも一緒で、歴史はあれど元号がどうあっても特段の感慨はない。自分が昭和生まれだったら何か思うこともあるのだろうか。どこぞの大正生まれの長生きさんは最早ようわからんとコメントしたらしく、自分もきっとそう思うだろうなと考えた。先日、海の近い町まで出かけて、妻が興奮した口ぶりで即身仏を見に行こうと言ったのでそれについて行った。膠を塗られて黒光りしたミイラの窪んだ眼窩と向き合って、ここ数年のどんな出来栄えのホラーゲームよりも不気味だと思った。山が信仰の対象なので山と一体になるべく穀物を断ち、山が生む木ノ実や根を食べ、脂肪や筋肉を故意に落とし、ふらふらになったところで穴倉に埋まり、死ぬまで鐘を鳴らし、死んだら乾燥させて完成。怖くないですかこの思想。草原に寝そべって大地との一体感を感じている程度の手合いにこの話をしたら怪談のように聞こえるだろう。現代では自殺と見なされている、と慣れた口調で住職が説明しているのを聞いて、その判断は妥当だろうなと思った。あんまり掘り下げると即身仏スキーに怒られそう。すごく乱暴に言うと歴史があるというだけですごいみたいなのやめろみたいなことを言いたかった。乱暴といえば弊社人事の乱暴さも猛威を奮っていて、結果として私の役職はまた変わることに。結婚式のことも進めないとなぁ、とほぼ毎日考えている。そしてこれを書いている今は後輩の挙式の出席の為に新幹線で東京に向かっている。坂を転がるような日々だけど萌える新緑は何も知らない。5月はそういう感じ。