喪服日誌

唐揚げだけが人生だ。/@yuki_mofk

2020.07.17


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雨季としての梅雨は数年前から、少なくともこの県では機能していないように思える。元々季節は形がなく移ろいゆく曖昧なものであるから、人間が立てた暦や四季の枠に収まるようなものではない。そんなゆっくりと風に湿り気が増えていくフェーズの合間が今というわけで、空気の温度も昼夜、昨日今日ですぐに様子を変えていくので安定した気候にしばらく出会えていない。そうこうしているうちにカレンダーは7月が折り返したことを黙って伝えていて、今年の夏は無いものと思った。しかし体感的には気温と湿気の多いあのうんざりする気候こそが夏の正体だと思っているので、8月あたりにそうなればこの気持ちは撤回するのだろうという、結局はいい加減な気持ちで曇り空の下を歩いている。最近吊り目の美しい女性を見かけたけれど、晴天が似合わない人だなという感想を抱いたので付随させておく。
人の咳ひとつ、隣人の咀嚼音ひとつ、昔から矢鱈に耳に入っては心に刺激を与えることがとても気に障っていたのだが、かといって神経質や潔癖の類という程ではないなと思っていたら、降って湧いた感受性という言葉がぴったりと当てはまって腑に落ちました。